僕の漆喰のしぶきだらけの作業着姿を見て、
彼はとっさに状況を把握していて、
彼「もっと早く言ってよーーー嘆。」
僕「す、すみません…」
彼「言ってくれりゃ塗り方くらい教えてあげてもよかったのに〜。」
と
その彼の言葉に僕たち2人は反応して、
僕たち「えぇ!
じゃ
教えてください!
お金は払うんで!」
彼「…?
はあ〜??金なんてええわー、弁当さえ食べさせてもらえれば…」
僕たち「ええ!?
そんなんでいいんですか?!
ぜひお願いします!!」
…
彼「そのかわり今日から俺のことは親方と呼べ笑」
僕たち「おお、親方!!」
というウソみたいな流れで、僕たちは彼に弟子入りすることになった。
聞けば
彼には遠い親戚に中日ドラゴンズの名投手がいるらしい笑
そんな話から、彼の家族の話、僕たちと同世代の娘さんとその孫、犬のぷぅたがいることや面白い友達の話など、親方と呼ばせる割には何でもかんでも我々に気さくに話してくれた。
そんな話を休憩の弁当を食べている間にたくさん聞いた。
彼に出会った頃には二階部分の壁塗りはぼぼ完成しかけていたので、
そのタイミングでパレットの持ち方や、1度に漆喰を取る分量、コテから壁への持って行き方、
ひいては漆喰の程よい硬さ加減まで、たくさん教わった。
全ては習得出来ずとも、確実に2週間くらい前の自分たちよりコツをつかんだ。
僕たちは平日の昼間は仕事をしていたのだが、彼はその間にも現場に来てくれ、玄関の仕上げやキッチンのタイル貼り(これらは壁塗り以外の正式におねがいしていた仕事。)
僕たちの下手くそな塗りの部分を補修してくれたり、いろいろなアドバイスをくれた、
1月に入り、店舗部分の壁塗りは天井まで漆喰のため、何も知らない僕は大きめな脚立さえあればせっせと塗れるのであろう、安易に考えており、
それは到底素人には無理で、
仕上がりの質に影響するのはもちろん、自分の肩や、首を壊すぞと言われ、
数日後僕たちが気づくと、天井塗り用の足場が組まれていた。
は!!
神だ…神!
と「親方」を通り越して「神」と崇め始めた我々を
尻目に、
彼は黙々と漆喰をかくはん機で混ぜてくれ、あとは塗るだけの状態にしてくれていた。
👆の足場は外壁のためのものですが、実際は店舗部分内にも同じような足場を組んでいただいた。彼に。
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